熱海城 atami-castle 静岡県伊豆半島の熱海温泉


時代の波に乗り遅れ、すっかり落ちぶれてしまったようでも、さすがは一黄金時代を築いた風格は失われてはいないように見える立派なヨットハーバーである。
おお、錦ヶ浦の半島に城が!
あれが熱海城だ。
城に近づくにつれのぼり旗が潮風にたなびき雰囲気抜群。
しかし...手前から「星梅鉢」の前田家・「三つ星」が?(一文字に三つ星だと毛利家だけど)・「割菱」の武田家・「六文銭」の真田家・「黒餅」?(色が違うけど)」が黒田家。
いっ、いったい誰の城なのだ!!!(笑

さて、熱海城は観光用の城で最上階からの大パノラマは熱海一の絶景といわれる。
城内は城郭や武家に関する資料が充実の「お勉強城」でもあるのだ。
築城年は昭和35年。鉄筋コンクリート造りながら、桃山建築の粋を集めた5層の天守には、なんと名古屋城をもしのぐ日本一デカイ(雄3m・雌2.9m)金の鯱鉾が乗っかっている。

隣接して建つエッチな展示物満載の「秘宝館」も見逃せないらしい...。(^_^;)

海岸へ出てみると、なんのへんてつもない松の木がトロピカルな街路樹に混じって植えられている。そう、これが「お宮の松」だ。
明治の文豪・尾崎紅葉の
「金色夜叉」

...間違っても「きんいろよるまた」とは読まないでほしい...「こんじきやしゃ」と打って漢字変換するとちゃんこの字がでるのだ...のクライマックスの舞台となったのがこの海岸なのである。
「貫一お宮」のブロンズ像はまさにそのシーン。
貫一という恋人がいるにもかかわらず、両親のいいつけで他の男性の元へ嫁ぐこととなった宮を「ダイヤモンドに目が眩み...」と恨み言をいいながら足蹴にしているところだ。
しかし、現代にはウケないだろう。
だって、女性の方が断然強いんだもの!

photo:荒賀源外さん/report:あられ


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